今日も午前3時前に目が覚めました。
休むべき時間帯のはずなのに、妙に目が冴えてしまいます。
深夜の静寂のせいでしょうか。
このまま朝まで起きて、仕事に出かけます。
パートの仕事で毎日病室に入っていると、患者さんによっては
かなり打ち解けてくれる人もいます。
そんな場合は普通に世間話をして、和やかに清掃を終えられるのです。
2人部屋や4人部屋で他に患者さんがおらず、個室の状態になっていると
とくにそういう雰囲気になる気がします。
昨日、ある病室に入ると、患者さんがおもむろに、ゼリーを5~6個
テーブルに並べ始めました。
見れば市販品ではなく、鉄分やビタミンなどの栄養が強化された物。
おそらく食事の時に付いてきたゼリーです。
「これ、もらってくれる?」
患者さんは笑顔で言いました。
いやいやいや、これは不味い状況です。
患者さんがおやつに買ってきた飴やチョコなどなら、受け取っても構わないのですが…
こういうゼリーは栄養を計算された食事の一部で、患者さん本人が食べなければ
意味がありません。
「ゼリー、好きじゃなくてね。
でも食べないと看護師さんに叱られるから…」
かと言って、もらったりしたら、看護師さんに叱られるのは私です。
しかも要冷蔵のゼリーを普通の引き出しに何日も前から溜め込んだモノですし…
迷ったけれど、このまま部屋に置いておくのも問題なので
ゴミとして引き取って処分することにしました。
「食事の時、看護師さんにゼリーは苦手だと言えば、別のものを
出してくれるようになると思いますよ」
患者さんにはそう言い置いて、とり急ぎ掃除道具入れにゼリーを隠し
こっそり階段を下りたのでした。