泣き出しそうな空の下、折り傘を
持って出かけた朝。
働いて帰る頃には、すっかり
土砂降りです。
こうしてこの道を歩くのも今月限り。
傘の表を流れる雫に歪んだ
この景色を眺めるのも
これで最後かもしれません。
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非番だった先輩。
昨日はマネージャーさんに電話して
退職を認めてもらいました。
今日はいつも仕事を教わっている
先輩から退職届の用紙を受け取って
記入し、本社に郵送する
手筈でしたが…
先輩がお休みの日でした。
明日は私が休みなので、手続きは
明後日まで先延ばしになります。
手続きが遅れるのは困るけれど
先輩に退職の件を話すのが
先延ばしになって、少しホッと
しているあたり、私は先輩に対して
少し苦手意識があったというか…
平たくいえば、怖かったんだと
気が付きました。
まだ三週間以上勤務が残っているのに
そんなことを自覚しても
仕方がないのですが…
70代のおじさんと組む日。
多分40歳くらいの先輩とは別に
この現場には週4で、70代くらいの
おじさんの先輩がいます。
しかしおじさんと私の2人で現場を
回すのは、今日が初めてです。
朝、集合場所でおじさんと会うと
ひたすら
「とにかく手を抜かなきゃダメだよ。
全部ピッチリやろうとしたら
時間なんか全然足りないんだから」
と言われました。
「あの小僧がどういう風に教えてるか
知らんけど、トイレなんか
ゴミだけは全部回収して
ペーパー補充して
便器の汚れてるとこやって
床も汚れてるとこだけ拭けば
それで終わっていいくらいだから」
「廊下も、見えるゴミだけ掃除機で
吸って終わっとけば、すぐだから」
基本的には全ての行程が1人作業の
この現場。
バレさえしなければいくらでも
手は抜けるのですが…
あまりの大胆な手抜き指導に
度肝を抜かれました。
いや、でも各場所の時間設定を
考えたら、それくらいでないと
とても間に合わないのです。
若い方の先輩の指導通りにやったら
時間がいくらあっても足りません。
明日は休みですが
明後日からは3連勤。
その方法で、大幅に時間を
ショートカットできるのでしょうか…
試してみる価値はあります。
本日の夕食。
●ぶり大根（ぶり、長ネギ、大根）
●もずく酢
●赤だし（豆腐、大根、わかめ）
●白飯
真っ茶色の食卓ですが
好きなものばかりで幸せです。
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『毎日が発見ネット』の体験記コーナーで、連載中。
第１土曜日の夜8時台に更新予定です。
最新版は5月4日に更新されました。
最後まで読んで下さって、ありがとうございました。
