夕方4時にはすっかり陽が落ちる
北国の夕暮れ。
カーテンを引きながら
滑り止め用の黒い砂の箱が出された
街角を眺めます。
でも、通りを歩く人の背が
丸まっていない今は、まだ
本当の冬じゃないのです。
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よろしくお願いします。
気の重い水曜日。
いつも通り、朝出勤し
午後に仕事を終え
休憩室で食事を終えた頃。
タイミングを見計らっていたと
思われる店長さんが
右手を腰に当てながら
ロッカー室の前に
ササッとやって来ました。
「くるさんさ、例の件、どう?
決まった?」
「あ、はい、週2、3日だったら
夜に回ってもいいです。
全部は無理ですけど…」
「いやあ、ホント助かるわ。
全部は出なくていいんで
土日と祝日だけ出てくれれば
あとは他の人で何とか回せるから」
「じゃあ、もう次の土曜日から…」
そう尋ねると、店長さんは
一回上を仰ぐと、急に改まった
顔つきになって、頭を下げました。
「うん、よろしくお願いします。
準備と片付けがあるから
5時半に来て、10時半に
帰ってもらう形になるんで」
こんな感じで…決まる時は
あっさりしたもの。
まあ、全部が夜の部じゃない分
まだ良かったけれど…
ディナータイムで一緒に組む
洗い場の『主』の人が実際
どういう人なのか、不安が募ります。
そういえば、私が抜けた後の
土日の昼間はどうなるのか
聞いておけばよかったと
後から思いました。
これで、今までの相方だった
男子学生の子と顔を合わせる
機会が無くなります。
せっかく、少し打ち解けて来たのに
残念です。
賄いがなくなる分、土日のご飯も
自分で作らなくちゃ…
そんなの当たり前のことなんですが
今までの環境に甘えていましたね。
もう夜に、家を空けたくないと
思っていたけれど…
何もかもが自分の思い通りには
いかないのが人生です。
これも必要な試練の一つと思って
受け入れるしかないのでしょう。
何事も『なるようになる』です。
*『毎日が発見ネット』様の体験記コーナーで連載中。
第1土曜日の夜8時台に更新予定です。
最新版は10月5日に更新されました。
『快テレ君』体験レポートも掲載中です。
ぜひご一読を!
【前編】
【後編】
最後まで読んで下さって、ありがとうございました。