夜も更け、歯を磨きに洗面所へ。
窓もない小さな空間に、雨音だけが響いてきます。
4日しかなかったのに長い、一週間の勤めがようやく終わりました。
気が付けばお盆の真っ只中です。
盆休みのない仕事なので、実感がありませんでした。
お盆と言えば、無くなった親族が帰ってくると言われていますが
鬼籍に入った私の両親はどこに帰っているのでしょうか。
もう実家だった建物は人手に渡っているし
古屋だったので建て替えられているでしょう。
上の弟は他所の家に養子に入っています。
元より他人の家だし、両親と弟の義父母とはあまり仲が良かったとは言えないので
ここも候補には上がりません。
おそらく下の弟のところに行っているのかもしれません。
実家の姓を継いでいるのは下の弟だけです。
仏壇もありますし。
下の弟は両親が亡くなってから結婚し、内孫をもうけたあと、自宅を構えているので
両親は生前に関われなくて、残念だろうと思います。
多分、私のところには寄り道もしないのでは。
母はともかく、父はまさか今私がこちらにいるなんて、想像もつかないはず…
万が一、こちらに来ようとしても、北海道は遠いやら広いやらで
見つけることはできないかも。
本当だったらこちらから墓参りに行くべきだったのかもしれないけれど
昔も今も両親とは距離がありすぎて、とても難しいのです。
兄弟の中で唯一、子孫も残さず、家庭すら失くして、独り遠くにいるけれど…
「普通にご飯を食べて、狭いなりに住みやすい部屋にペットと住んで
責任とストレスの少ない暮らしをしている長女は
それほど心配する必要もないよ」
とだけ、伝えておきたい気持ちです。