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S木さんとT中さんに塩飴の件をバラす

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駐車場の車の上に、紀文のはんぺんを載せたように雪が積もっています。

ぼたん雪の昨日から打って変わって、今日は落ち着いた空。

あちこちの関節の軋むような痛みが無ければ、ちょっと出掛けたいような一日でした。

 

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土曜日、仕事を終えて戻ると、またS木さんとT中さんが先に休憩室にいました。

 

いつものように雑談をしていたようですが、聞いていると

2人になった守衛さんのうち、セクハラ爺さんの方について話をしていたようです。

 

T中さんが

 

「私、あの人苦手だわ~。

なんかいつも視点がお尻の方ばっか行ってる感じで」

 

やっぱり他の人の目から見ても、そうなんだ…と思っていると

S木さんが

 

「あの人は生涯現役でありたい人だからね~。

だから仕事もずっと勤めていたいって言ってたし」

 

と、若干擁護気味に答えていました。

今の職場では、“辞めないこと”が一番重要だからでしょう。

 

でも、その守衛さんと2人きりになる時間があるのは私だけだし

その度にちょっとなあ…と思うようなことを言われたりするので

そのままうんうんと頷くこともできず…

 

「あの人いつも、塩飴をくれるんですけど

『好きな人に3秒触れると寿命が5秒延びる』って言って

私の手に飴を載せつつ自分の手を載せながら1、2、3って数を数えるんですよね」

 

そう言うと、2人は

 

「えーーーーっ!

私、飴なんかもらったことない」

 

と声を上げました。

 

とくにT中さんは反応が大きく、ニヤニヤしながら

 

「いや~、あの人そんなことするの?

今度会ったら聞いてみよっと」

 

などと言っています。

 

それを聞いて内心

 

(しまった…

今度あの守衛さんと2人きりになった時、怒って何か言われるかも…)

と思ったけれど、時既に遅し。

 

自分の迂闊さが招いたことですが、明日出勤するのが少し怖いです。

 

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最後まで読んで下さって、ありがとうございました

 

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