日曜日、休日です。
今日ばかりは仕事を忘れてゆっくりしたい。
そう思って、洗濯と朝食を終えた後、また布団に逆戻りしていたら
スマホが鳴りました。
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ああ…
画面にはS木さんの名前が出ています。
こうなると、用件は一つしか考えられません。
「あ、くるさん?
今からもう一回電話掛けるから、絶対出てね」
しばらく待つと、知らない番号から電話が掛かってきました。
「あー、もしもし、くるさん?
こっち私の普段用の電話だから、登録しといてね」
何でしょうか、この逃げ道を塞がれたような感覚は…
「あのさぁ、会社の方から来てる男の人2人のうちの1人にね、くるさんが
今やってるコースを覚えてもらいたいんだぁ。
その人は会社から来てる清掃のプロだから、1日だけ教えれば良いんだけど。
それで、その人が14日しか予定が空いてないって言うんだ。
14日に…っていうか…
課長がさ、くるさんには出られる限り来て欲しいって言ってるんだよね。
あのさ、課長も今月中にここ抜けたいって言ってるのさ。
くるさんはさ、何日までだったら出て来れる?」
やっぱり。
…って言うか、こちらもすでに限界なのに…
カレンダーを見ると、17日に心療内科の予約が入っていました。
本当だったら今月3日に予約してあったのに、急に退職日を延ばされて
予約し直したのです。
もともと予約を取り辛い病院なのに…
ここから先は、心療内科の他に整形外科、歯科、眼科と立て続けに
予約が入っているし、運転免許の更新もあります。
免許を更新するとなると、美容院にも行かないと…今は山姥状態ですし。
そしてここまで手付かずの確定申告も、帳簿付けから始めなければなりません。
どんなに退職を延期しても、16日の水曜日まで。
それ以上は無理です。
そう伝えると、S木さんが
「そう、16日か17日…」
と呟いたので、思わず
「17日は絶対無理です!」
と強めに言ってしまいました。
「…じゃあ課長にはそう伝えとくわ。
それじゃあ、また、明日よろしく〜」
少し残念そうな雰囲気を醸しつつ、S木さんからの電話は切れました。
さっきまで12日で仕事を辞められると思って
心の中で再びカウントダウンを始めたところだったのに…またリセット。
でも、もうこれ以上の延期は絶対に断ります。
時間的にも、体調面から言っても、もう不可能です。
次に仕事を探すときは、もう清掃は選ばないかもしれません。
ほとほと懲りました。
大量に採用している所とか派遣の軽作業とか…
とにかく辞め易さを重視したいと思っています。
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最後まで読んで下さって、ありがとうございました