70歳の呪い

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うちの両親は2人とも、70歳5カ月でこの世を去っています。

原因は父が胃がん、母が膵臓がんでした。

 

父親は建築関係の仕事を生業としていましたが、60歳を過ぎたころから

仕事に行かない日が増え、65歳で年金が下りるようになってからは

毎日家でゴロゴロしていました。

 

その頃の本人がしょっちゅう言っていたのは

「どうせ俺は70までしか生きんだで、あとは好きにするだわ」

です。

 

当初はとくに病気の予兆も無かったのに、68歳頃に胃がんが見つかり本当に70歳で人生を終えました。

 

父親の中で何かの予感があったのか、それとも繰り返し口にすることで、言霊通りになってしまったのか。

はたまた、ただの偶然か。

…まあ偶然なのでしょうが、そんな経緯がありました。

 

そこから約4年後、それまで大して病気をしたことがなかった母が、70歳になった途端に

「体がエラい」

と寝込むようになり、3カ月後、がんが発覚。

2カ月の入院の後、逝ってしまいました。

 

2人の寿命がほぼ一緒だったことから

「父が自分と同じ年齢になるまで待って、母を連れてった」

と身内の間で言われたりしていました。

 

しかし実は、父方の祖母も70歳で亡くなっています。

なぜかうちの親類は父方も母方も、事故と自殺以外は、70歳前後で死ぬか、90歳以上まで生きるかで、ハッキリ分かれているのです。

 

昔はそれほど気にしてなかったけれど、アラカンになった今は、かなり気になります。

残りの人生が10数年と30数年では、やれることが全然違ってくるので…

 

弟達にも

「前例を破って欲しい。

もし姉ちゃんも70で逝ったら怖い」

と冗談めかして言われたりもします。

 

毎日できるだけ歩くようにしたりして

できれば平均寿命までは頑張りたいと思うのですが…

こればっかりは運なので、その時はその時。

どうしようもないですね。

 

◆最後まで読んでくださって、ありがとうございました◆

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