仕事から帰って、洗濯して昼食を摂って、少しだけ横になろうと思ったら
2時間ほど寝ていました。
夜、これくらいすんなり寝付けると、ありがたいのですが…
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今日も新人のK東さんと一緒に仕事を終えました。
正直、2人で掃除をしているこの1週間、私の方はかなり楽をさせてもらっています。
2人部屋や4人部屋の病室では、2人で半分ずつゴミを回収したり
床を拭いたりするけれど、それ以外の場所は教育と称して
K東さんがほとんど作業をしてくれているからです。
K東さんはまだ若いので、物覚えもいいし、キビキビ動いてくれます。
今のところしっかり仕事に取り組んでくれているので
ここを去る予定の私としても安心です。
休憩室に戻ると、今日はまだ誰もいませんでした。
1人で仕事をしている時よりも、かなり早く作業が終わっているせいでしょう。
帰り支度をしながら、作業用のカゴについて、K東さんに聞かれました。
「今使ってる道具のカゴって、くるさんのですよね?
私のはいつ支給されるんでしょうか」
あっ…
私は来週末に退職するので、今使っているカゴをそのまま
K東さんに引き渡す予定です。
しかし、それを知っているのは今のところ、S木さんと課長さんだけ。
S木さんからは、退職することを他の人には口外しないように言われているのです。
考えてみれば、こんな質問はされても当たり前なのに…
でも、咄嗟に上手い言い訳が出てきません。
しばらく口ごもった後、私は
「実は、肩の具合がずっと良くなくて、今月の中頃に辞める予定なんで…
あのカゴは、そのままK東さんに使ってもらうんです…」
と答えました。
下手に隠しても、時間が経てば判ってしまうことだし、誤魔化せません。
案の定、K東さんは動揺した様子でした。
「そうだったんですか…
もし気が向いたら、またここに来てください。
よかったら迎えに行きますよ」
と冗談めかして言っていましたが…
彼女は仕事を始めて一週間、ずっと私と一緒に働いてきて
他の人とは休憩室でしか会っていません。
それが来週末に私がいなくなれば、また他の慣れない相手から
1階の仕事を教わることになるのです。
かなりストレスになるでしょう。
個人的には、来週末になってからそれを知らされるよりは、マシだと思うのですが…
どちらにしてもS木さんの言い付けは破ってしまったことになります。
身支度を終えて、2人で病院を出て、交差点の前で
「お疲れ様でした」と声を掛け合って別れてきましたが
K東さんにも、S木さんにも、何とも申し訳ない気持ちで一杯になりました。
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