いつか、いなくなるから

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夜にうっかり窓を開けたまま寝ていたら、部屋にガソリンの臭いが充満しました。

ガソリンスタンドの風下に住んだ者の宿命です。

猫は玄関に避難していますが、人は玄関では眠れないのです。

 

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明け方近くなり、ガソリンの臭いも消えました。

隣の寝室で猫が寝ているので、そっと明かりを消したら、瞬時に猫が起き

そしてまあ、怒ること怒ること。

 

引っかき傷を作りながら、再び電気を点けました。

 

明かりを消すことのどこが逆鱗に触れたのかは、不明ですが

もしかしたら、派遣時代に何度か、真っ暗な中夜遅くまで留守番させてしまったことが

あるせいかもしれません。

 

うちの猫は昔から、一切抱っこをさせない、触らせないを信条としていたのが

飼って5年以上経って、ようやく頭を撫でられるようになりました。

 

以前は自分の寝床でしか寝なかったのが、最近では私の布団で添い寝してくることも増え

大分なついてきたと思ったのですが…

今も寝室からこちらに来て、こちらの足首に顎を乗せてくつろいでいますし。

 

好きだけれど、本当に猫には振り回されてばかり。

 

それでも一旦病気になったり怪我をしたら心配でたまらないし

傍にいる間は出来るだけ自由に、気分よく過ごさせてやらなければと

妙な使命感にかられたりもします。

 

最近「いつかいなくなる時」のことを考える度合いが増えたのも一因かもしれません。

時間が経つのを遅くできればと思いつつ…

 

いまは痺れてきた足首を、そっと猫の顎の下からどけようと努力しています。

 

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最後まで読んで下さって、ありがとうございました

 

 

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