路面の水をタイヤが跳ねる音が聞こえます。
今週も5日間、無事に終わりました。
今が一番、緊張がほぐれる時間です。
今日も一通り清掃を終えると、およそ終業時間の30分前。
初めの頃はどうしても遅くなっていたけれど、M村さんに合わせるうちに何とか
11時半に終われるようになりました。
30分早く終わっても、規約で早く帰れるわけではないのだけれど
M村さんが言うには、だらだら仕事をやっていると、かえって疲れるとのこと。
私はどっちでも疲れますが…
結局、帰るまでの時間はいつもお茶などを飲みながら、雑談に費やされます。
最初の頃は当たり障りのない話題だったのが、だんだん家庭の、とくに旦那さんへの愚痴に
変化してきました。
私の前任者は男性、しかも臨時の人が交代で来ていたので雑談どころではなく
鬱憤が溜まっていたのと、私自身に離婚歴があるため、そういう話がしやすくなったのかも。
最初の頃は
「旦那さんが会社を退職後、再就職をしなかったため、経済的な不安でパートをしている」
と話していたのが、いつの間にか
「夫婦2人で家に居ると気詰まりするから、働きに出ている」
に変化してきました。
前に旦那さんがレシートをチェックしてケチをつけるとは聞いていたのですが…
単にチェックするだけでなく、旦那さんの方で家計簿を付けていて、何か気になる出費があると
過去の分まで持ち出して来て、無駄遣いを詰られると聞いてうわぁと思いました。
無駄遣いと言っても贅沢品ではなく、制汗剤とか、急な雨に降られた時のビニール傘とか
数百円のもの。
それくらいで文句を言うなら、旦那さん自身も働けばいいと思うのですが…
しかも制汗剤に文句を言う割に、M村さんが仕事から帰ると「汗臭い」と言ったり。
「できるものなら、いっそ離婚したいけど、財布を握られているから出来ない」
とM村さんは言います。
離婚した私の話もいろいろ聞かれて
「参考にする」
とも…
もしかしたら、背中を押して欲しいのではと思うことも、たまにあるのですが…
そういう時にはできるだけ話を逸らすようにしています。
「別れたいけど、1人でやっていけるかわからない、自信がない」
「離婚して息子に心配をかけたくない」
普段の話を聞く限り、そちらの方がM村さんの本心のような気がするからです。
実際のところ、私は旦那がまともに働かない上に借金があり、生活が破綻していたので
逃げ出すしかなかったけれど、生活はできる範囲で問題がモラハラだけだったら
離婚をもっと迷ったし、踏ん切りがつかなかった可能性もあります。
それだけ離婚は人生を大きく左右する問題で、覚悟がない人に迂闊に
勧められるものではないのです。