1年ぶりの生クリーム

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午前のパートを終えて、午後のパートの休憩室でひとり、くつろいでいます。

冷蔵庫には大きめの白い箱が2つ入っていて

『1人1切れ』と書かれた紙が載せられていました。

イチゴと生クリームのオーソドックスなクリスマスケーキです。

 

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こちらのパートでは、店長さんが毎年クリスマス・イヴになると従業員に

ケーキを差し入れしてくれます。

 

今年も…と内心期待していたら、やっぱり。

 

従業員みんなに行きわたる分だと、かなりの負担だと思うけれども

毎年毎年、気遣いがとてもありがたいです。

 

2つある箱のうちの、口のシールが剥がれている方から、おそらく8等分したケーキの

残っている1切れを取り出して、食器棚にある小皿に載せました。

 

今日は弁当は持ち帰って、こちらを昼ごはんにします。

 

ちゃんとしたケーキ屋さんのケーキを食べるのは1年ぶりでしょうか。

糖質を減らしてきたのと、ケーキ屋さんのケーキは1~2切れ単位では

なかなか買えないので、ずっと遠ざかってきました。

 

生クリームとスポンジをフォークですくって口に入れると、美味しいは美味しいのですが

甘みがどっしりと強く感じられて、糖分が全身に流れていくような錯覚を覚えました。

 

1切れ食べ終わる頃には

「生クリームはもうお腹一杯、ギブです」

という感じになっていて、自分でも体質の変化に驚きました。

 

それでも白い皿に乗った白と赤のケーキを見れば、心が和みます。

なんでもない一人暮らしでも、イベントとしてのクリスマスに一枚噛むことができて

よかったと思う気持ちはあるのです。

 

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