猫の骨壷を抱っこする

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晴れていても氷点下

駐車場にブルドーザーが来ず、静かな明け方。

ブルドーザーがなければ冷蔵庫の音を

冷蔵庫が止めば24時間換気システムの音を気にしつつ

それでも覚めた目を、もう一度閉じます。

 

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たまに骨壷を抱っこする

うちの猫が虹を渡ってから1年8ヵ月ほど経ちます。

今も猫の物は、ほとんど処分していません。

 

キャットタワーは言うに及ばず

いつも丸くなっていたクッションも、その洗い替えも

猫専用になっていた1人掛けのソファも、寝床になっていたゴロ寝座布団も

毛布も、肌掛けも、食器も。

 

今もお供え用にキャットフードを買っているし、線香や蝋燭に仏花もあるので

毎月猫用の予算も組んでるくらいです。

 

猫がいた頃の環境を変えたくなくて、部屋の掃除はしても

模様替えはせず、引っ越しもしない…

 

自己満足でしかないかもしれないけれど、違う環境に移ったら

長い間小康状態で済ませてきたペットロスが、一気に来そうな気がします。

 

故郷に未練はないと思って上京したら

ひどいホームシックになった過去から言っても。

 

先日、初めて猫の骨壷を抱っこしました。

それまでは、もう成仏しているはずだから、余計な事はしない方がいいと思って

思い付いても我慢していたのです。

 

そもそも抱っこ嫌いの猫でしたから、生きていた時も

ほとんど抱っこしたことはありませんでしたが…

 

猫の小さな骨壷をそっと両手に取って抱えると、その大きさや丸さが

ちょうど猫の腰を支えているように感じられます。

 

正座した太腿の上に壺を乗せて、背を丸めて抱え込むと

胸の空虚さが埋まるような、癒されるような感覚がありました。

 

その間、5分くらいでしょうか。

そっと元の場所にお骨を戻したときには、気持ちが落ち着いていました。

 

リアルでは誰にも言えないし、不気味に思う人もいるかもしれないけれど

どうしても寂しくて堪らない時は、それくらいはしても

バチは当たらないだろうと思います。

 

昨日の夕食

麻婆豆腐、エビとじゃがいものガーリック炒め(エビ、ジャガイモ、乾燥パセリ)

緑茶、ご飯、赤だし(スナップエンドウ、わかめ)。

 

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『毎日が発見ネット』の体験記コーナーで、連載中。

第1土曜日の夜8時台に更新予定です。

最新版は4月6日に更新されました。

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