課長さんに「仕事を辞めたい」と電話して
「S木さんに直接話して」と言われた昨日から一晩…
朝から緊張が解けないまま、出勤しました。
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本当だったら、今日から新しい仕事の研修があるはずでした。
T中さんがやっていた仕事の一部です。
朝6時くらいに私の持ち場に来るはずのS木さんでしたが、現れません。
課長さんから昨日のうちに退職話が行っているのでしょう。
にわかに緊張感が増してきました。
いつも通りに仕事を進め、3階に降りて廊下を歩いていると、車椅子用のトイレで
S木さんが掃除をしているのが、ドアの隙間から見えました。
一瞬、通り過ぎようか、迷いました。
でも、仕事が全部終わった後だと、S木さんとすぐに会えない可能性があります。
ここはナースステーションから遠く、入院患者さんを減らしている病棟だから
人が来ることも少ないはず。
今、行こう。
そう覚悟を決めて、トイレのドアをノックしました。
「ああ、おはよう」
「おはようございます」
「仕方ないよね、こんなとこ、歳取ってから出来る仕事じゃないし、きついから」
即、話が本題に触れました。
なんというか、もっと引き留められると思っていたのに
予想より、あっさり認めてもらって、拍子抜けした感じです。
「すみません。
今リハビリに通ってて、やっぱり肩が痛くて…」
そんな言い訳じみた返事しかできないのが情けないけれど
「気にしなくていいから。
いつもがんばってたのわかってるからね。
そのかわり、仕事じゃない方の携帯の番号、今度教えるから
もし何かあったら、いつでも電話してくれていいからね。
猫を見に行きたい時とか」
「ありがとうございます。
その時は電話します」
そう言って、トイレを出ました。
私はS木さんのことを、もう少し怖い人だと思っていたけれど
そんなことはありませんでした。
仕事を辞めるとなったら、退職する日までもっと気まずい状態になると
勝手に恐れていました。
この1年半近く一緒に仕事をしていたのに、本当に見る目が無かったと思います。
仕事を終えると、ロッカーの扉に給料袋が貼り付けてあり
給料明細と一緒に今年の源泉徴収票が入っていました。
仕事から帰った後は、スーパーで2切れ入ったショートケーキと
にぎり寿司を買って、寿司は猫の仏前に供え、少し寝て
起きてからは、ぼんやりと過ごして…
そんなクリスマスイブです。
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