天に願いが通じたのか、朝には止んでいた雨。
機嫌良く起きてきた猫を、物陰に隠しておいたペットキャリーに押し込んで
怨嗟の声を聞きながら、玄関を出ました。
動物病院に着いて、15分ほど待った後、診察室へ。
先生に血液検査の結果票を渡され、今回点滴が必要な理由の説明を受けました。
肝臓の機能を見るALTは、標準が22-84のところ、141で
腎臓の機能を見る尿素窒素は、標準が17.6-32.8のところ、46.3。
どちらも高いです。
そのまま麻酔をかけるのには不安があるので、点滴が必要とのこと。
また手術当日には2食分のいつも食べているフードを持参することや
手術の注意事項について書かれた紙と、手術に関する承諾書等を渡されました。
注意事項には、手術前に浅い麻酔をかけレントゲンを撮り、肺への転移が見つかった場合は
手術は中止となることや、全身麻酔をかけることで腎機能が低下する可能性があることなど
が書かれています。
顔には出さないようにしましたが、だんだん不安になってきました。
その後、猫が奥にある処置室に連れて行かれ、私だけ待合室に戻ると
受付の女性から、手術費の見積書を渡されました。
費用は手術代、麻酔代、1泊の入院費を合わせて『54,880円以上』とのこと。
それ以外に酸素供給ゲージを使用するなど、他の施術が加わると
費用ももっと上がります。
でも事前にネットで調べた時は、10万円以上と書かれているところばかりだったので
思ったよりもかからず、少しホッとしました。
そうこうしているうちに点滴が終わりました。
猫の点滴は皮下に注射液を溜める方法なので、人間ほど時間はかからないのです。
窓口で治療費として3,630円を支払い帰途に着きました。
帰り道、右手に提げたペットキャリーがずっしりと重く感じられました。
重量は大して変わらないのに、ペットボトル2本を手に提げているときと
猫を運んでいるときとでは、猫の方がずっと重く感じられます。
絶対に落とさないようにと、自然と持ち手を強く握るし
できるだけキャリーが平行になるように気を遣うし…
右の手元に命を預かっている感覚がします。
透明な蓋の上から、ぐったり横たわる猫の姿をチラチラ見つつ
車に気を付けつつ、帰宅しました。