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ご飯食べに行かない?

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雨降る13日の金曜日。

地下鉄に乗って通勤するのも来週まで。

自分で決めたはずの人生が違う方向に向かうのを、それでも止められません。

生活があるから、お金が要るから。

 

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昨日、一通りの仕事を終えて、マンション清掃の同僚、M村さんと休憩室で

帰る時間まで雑談をしていました。

 

話題はやはり、私の配置転換のことになってしまいます。

 

「なんかさ、そこまでしないと人が足りないの、おかしくない?」

「せっかく仲良くなったのに」

「また一から新しい人に仕事を教えないといけない」

「こっちだって次どんな人が来るか分からないし、これまで上手くいってたのに」

 

など、ひとしきり文句を言いました。

向こうの現場も大変だけれど、こちら側だって2人でやっている仕事の1人が欠けるわけで

新しい人が馴染むまでは、それなりの労力が必要になります。

 

そのうち、M村さんが

「あの病院は大変だって話は聞くけど、そこまで大変なの?」

と訊いてきました。

 

エレベーター禁止や、かがんだり立ったりする動作がやたら多いこと

時間配分が異様に厳しく設定されていること…

 

そして次からの出勤時間が朝5時半からだと話すと、M村さんは少し黙った後

「んー…私だったら辞めさせてもらうわ。

他所に行く」

と言いました。

 

「そうか…そうだよね」

私もそうしたいのは山々です。

 

でも今、社会保険を完備しつつも勤務時間がそこまで長くない仕事を探すのは

かなり難しいでしょう。

 

私がしばらく黙っていると、M村さんが

「最後の日、帰りに一緒にご飯食べない?」

と言ってきました。

 

「前だったら送別会やったけど、今はこういう御時世だし

K山さんに聞いてもできないみたいだから、2人だけでもさ」

 

送別会とか全く頭にありませんでしたが、M村さんの気遣いが嬉しかったです。

とりあえず来週の木曜日、仕事が終わったら某ファミレスに2人で行くことになりました。

 

外食するのははかなり久しぶりのこと。

今の職場を去るのは寂しいけれど、最後に楽しんでくるつもりです。

 

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最後まで読んで下さって、ありがとうございました

 

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