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最後の出社、そして(追記)

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うっすら曇った空の下、早目に家を出ました。

中心街でお遣い物を見繕って買い、地下街から出ると雨。

持っていた折り畳みの傘を開き、包みの入った手提げ袋をかばうようにして

足早に会社へと向かいました。

最後の用事を終わらせるために。

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会社に着いたのは昼休みの直前。

最初に総務の方に軽く顔を出し、包みの一つを置いてきました。

こちらにはあまり親しい人はいないので、奥に腰掛けた部長のところに行ってに挨拶し

Bさんに目配せして、早々に切り上げてきました。

制作の方に顔を出す頃にはほぼ正午。

作業の切りが付かない人を除いて、少し会話しました。

次の仕事が介護なのは、Aさんを介して全員知っていて

「大丈夫?大変なんじゃないの?」

「いや、くるさんなら意外と合ってるかも」

いろいろ言われたけど、それでも最後に

「今までお疲れ様でした」

と、ねぎらいの言葉と共に、小ぶりな花束を渡されると

目頭が熱くなりました…

花って何なんでしょうね。

心に「別れ」をひときわ大きく映し出します。

元々外注になった段階でよそ者になったのに…

持ってきたもう一つの包みを置いて、皆に別れを告げると

久々に会社の近くのファミレスへAさんBさんと共に向かいました。

(続き)

いつものように、2人が並んで座り、私が向かいの席に座って。

「今までお疲れ様」

「次のところでも頑張って」

そんな通り一遍の励ましをもらった後は、普通の話しかしていないのですが

こんな風になんでもない話を、気兼ねなくできる生活が遠のくのが寂しくて…

そんな中、Bさんが実にサラリと言いました。

「言ったっけ?私も今年一杯で会社辞めるの」

総務の方でもいろいろ人間関係で揉め事があったようで

愚痴はよく聞いていたけど、ストレスで体調が悪くなってきたとか。

「これまで頑張ってきたから寂しい部分もあるけど、もういいって感じ」

そう話すBさんの横で、Aさんが大袈裟に嘆きます。

「どうしよう、私一人になっちゃうよ~

Bさんのデスクは例の課長の近くなので、ランチのたびに

いろいろ聞かされていたけど…

食事が終わり、店の前で

「次の職場でも頑張って」

と2人に励まされながら別れました。

何というか、物事が移り変わる時期ってあるなあと思いながら

電車とバスに揺られて帰宅しました。

今日は夜8時から2時間ほど寝てしまいました。

これを書いている今から6時間半後には、新しい職場にいるのが

ぜんぜんピンときません。

あまり眠くないけれど、とにかく目覚ましをセットしてもう一度床に入ります。

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最後まで読んで下さって、ありがとうございました




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