昨日、仕事が終わって休憩室で手を洗っていると、S木さんが戻ってきました。
「あー、お疲れ~」
と小さく頭を下げながら部屋に入ってきたS木さんは
「あのね、来週の平日で1日残業できる日無い?
どうしても1日空けないといけなくなってさ」
と話しかけてきました。
今月のシフト表に私の残業はありません。
少し前に、体がきついと話したら、今月は残業無しに決まっていました。
でも、T中さんとY崎さんは週に2~3回くらい残業しているし
一人だけ残業無しになるのは、ちょっと肩身が狭かったのです。
だから断る理由はありません。
「引き受けます」と答えると、S木さんはパッと表情が明るくなり
「よかった、ありがとねー。
来週、前ここで働いてた人3人が急に会おうってことになってさ。
なかなか午後休みが取れなくて困ってたのさ」
と言いました。
なるほど…
現場にもよりますが、清掃の仕事は比較的少人数なのと
『同じ苦労を共にした仲間』みたいな感じで、結束が固まりやすい気がします。
S木さんは普段から守衛の仕事を含めて週6日出勤なので
たまには半日くらい休んで、旧交を温めるのもいいのではないかと思いました。
「せめて週3回でも来てくれる人がいれば
こんな時も自由に休みが取れますよね」
私が何気無くそう口にすると、S木さんは眉根を寄せて
「いや、それじゃ足りないわ。
やっぱり普通に週5日来れる人と、午後から専門の人が1人ずつ来ないと…
1.5人は必要だわ。
こっちも本当にもう限界さあ」
と答えました。
普段、S木さんの口から「疲れた」とかは聞いていても
「限界」みたいな切実な愚痴を聞くのは初めてです。
責任感でここまで来てはいるものの、今の状態が相当堪えているのを感じました。
私だって毎日30分から1時間は無償で残業しているし
T中さんとY崎さんの3時間の残業も、残業代こそ出ているものの
本来の人数がいれば、しなくてもいい仕事です。
会社は赤字だ黒字だと言う前に、現場がどれだけ疲弊しているか
考えてもらわないといけない時期に来ていると思います。
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