ナースステーションに近い6人部屋で過ごす初めての夜。
それは予想以上に阿鼻叫喚の世界でした。
呼吸器系に疾患を抱えているらしき人の極端に大きいいびきや
手術後の痛みに唸り続ける人の声。
眠れないのか消灯後もパソコンのキーボードを打ち続ける音や
何をしているのかわからないけれど、スーパーの袋のようなものを
ワシャワシャと触り続ける音…昼よりはるかに騒がしいのです。
深夜、いびきが大きい人の姿勢を変えに来た看護師さんが
私が起きているのに気付き「眠剤を飲みますか?」と聞いてきたので
お言葉に甘えました。
そのままだったら絶対一睡もできなかったと思います。
この部屋にいる間、部屋を替えてもらうように頼もうかと何度も悩んで過ごしました。
入院4日目くらいの午前中の回診のときに、皮膚科の先生が
「(帯状疱疹は)薬と点滴だけだし、うちで出来ることはもうないから」
ということで、耳鼻科の先生にも診てもらえることに。
午後の回診で回ってきた耳鼻科の先生は、前に見てもらった先生とは別の若い先生で
病状を詳しく聞いた後、少しずつでも身体を起こしたほうがいいからと
また病室を引っ越すことになり、内心ホッとしました。
前はベッドに寝たままで家具と一緒の引っ越しでしたが、今回はベッドから
ストレッチャーによっこらしょと移されてからの移動です。
家具は後から移動してきました。
今度は4人部屋で、全部電動ベッドが置かれているようです。
その一つ空いているベッドに、またよっこらしょと転がってみると
横幅は若干狭い気がするものの、寝心地はかなりいい感じ。
リモコンが手元にあって、自分で自由に操作出来るようになっていました。
看護師さんにベッドの角度の上げ下げの仕方を教えてもらって
実際に試してみると、動作音がとても静かで
これなら他の患者さんの迷惑にならずに角度を変えられるようです。
ベッドが変わってからは、出来るだけ頭を上げるように練習していました。
最初は20cmくらい持ち上げただけでクラクラする時もありましたが
そんな時はすぐ平らに戻して、気が向いたら上げるようにしました。
そうこうしているうちに、翌日には50°くらいに
ベッドの角度を上げられるようになってきたのです。
自力ではまだ起きられませんが、背もたれに体重を預けた状態でも
頭部を上げられるようになったのが、大きな進歩でした。
普通に器を持って、箸でご飯を食べられるようになり
歯磨きセットを持ってきてもらえば、自分で普通に歯も磨けます。
日常生活に戻れる日が近付いたのを感じて、とても嬉しかったです。
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