ゴミ倉庫に持っていった黒いゴミ袋が、ほんの1分、外に置いただけで
もう熱くなっています。
夏の残業、片付ける頃には大汗かいてフラフラです。
病院の清掃を始めてから、約11ヶ月。
仕事の手順には慣れても、疲労度は初期と変わりません。
何でこんなに疲れるのか。
要因としては、早足移動、台車無し、かつエレベーター禁止がありますが
とくに厳しいのがエレベーター禁止です。
両手に掃除道具一式を持って、もしくは黒い45ℓゴミ袋を3つずつ掴んで
早歩きで廊下を移動し、階段を何往復もするのが、どれだけ体力を削るか…
階段を下る時は疲れなくても、足首に負担がかかって痛みの原因になります。
うちの病院にはエレベーターが1機しかありません。
使えるのは基本的に、患者さんと先生だけ。
患者さんの邪魔をしないように、他の職員は階段を使うと言うのが建前です。
でも、私のいる病棟は整形外科。
患者さんはエレベーターはもちろん使用するけれど、リハビリがてら
階段を使う人も多いため、清掃員が通るとそれはそれで邪魔なのです。
せめて患者さんの食事中の時間などは、職員もエレベーターを使えるように
してもらえると、多少は違うのですが…
その辺りを病院側と交渉したりはしない様子です。
かつてここに配属されて、最初にS木さんや課長さんとの顔合わせがあった時
2人が
「ウチの仕事は体力勝負、移動距離は1日2万歩」
などと熱弁したのを聞いて
(いや、それ、胸を張って言うことじゃないのでは。
ブラックの証明なのでは)
と思ったものです。
長年辛いことをやり遂げていると、妙な達成感が湧くからなのか
現場を改善するより『このハードルを乗り越えるべし』な雰囲気が強くなり
ますます新しい人が来なくなったり、居つかなくなったりしている気がします。