着実に近付いている冬。
仕事が終わった直後以外は、ダウンコートも暑くありません。
でも、吐く息が白くなる前に、今の職場を去ることになるとは
少し前までは思ってもみませんでした。
会社からの指示で職場は移るけれど、送別会は時節柄できません。
それでは寂しいということで、同僚のM村さんと金曜日に昼ご飯を食べようという
話になっていたところ、北海道の偉い人から
「札幌では不要不急の外出を自粛するように」
と要請が出てしまいました。
よりにもよって、このタイミングで…
普段は外食なんて、ほとんどしてないのに。
一応『自粛』であって、『禁止』ではないので、行こうと思えば行けるのですが
それでもコロナの感染者数がじわじわ増えている札幌。
仕事を終えた後の休憩時間、M村さんに食事に行くのは中止すべきか
一応相談してみると…
「えっ?やだ、何言ってるの。
今、行かなかったら、いつ行くのさ」
と苦笑いされてしまいました。
予定に変更は無さそうです。
ただ『私が辞めるにあたって食事に行く』のは、不要不急の用事なのかと人に聞かれたときに
胸を張って「そうだ」と言い切れる自信があまりありませんでした。
勤めていたのはたった半年。
もともと送別会をするほど職場に貢献はしていません。
いや、貢献するつもりでいたのだけれど、とても中途半端な結果になってしまって
金曜を最後にここに来ないというのが、まだ実感を伴わないのです。