晴れていて良かったと思いながら、予約していたいつもの美容院に行ってきました。
もう半年ぶりでしょうか。
筋肉痛で軋む身体にムチ打って、雪道を歩いて行きました。
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先日予約をした時、まだ夕方だったのに、美容師さんは帰宅途中のバスの中でした。
もちろん営業日です。
「移動中だから、こちらから掛け直します」
と、一旦電話は切れました。
美容師さんには来店して開口一番、電話の件を謝られました。
「もうね、このご時世だから、お店はもう完全予約制にして
早く終わったらさっさと帰るようにしてるんですよ」
そんなふうに話す美容師さん。
彼女はもう60代半ばです。
コロナの件ももちろんあるけれど、体力的な面でもうそろそろ無理はしないと決めて
予約が入った分だけ働いているそうです。
店のテナント料に関しては頭が痛いそうですが、今は同業者の友人と共同経営にして
家賃を折半にしたので、何とかなっているとの事。
働けるうちは働くけれど、いつか無理な時が来たら
道具や設備などをまだ50代前半の共同経営者の人に実費で譲って、引退するそうです。
自分のお店を構える仕事で、誰かに後を継がせる訳でもない場合
将来どういう風にするんだろうと疑問に思っていましたが
そういう形の締め方もあるのかと思いました。
力仕事ではないけれど、ずっと手を使ってばかりの立ち仕事。
シニアのお客さんが多いと言っても、ある程度流行や新しい技術などにも
目を光らせていなければいけません。
どんな仕事でも、長く続けるのは大変なことです。
この店にはもう十数年通っていて、美容師さんとも気兼ねなく話ができていました。
ここ10年くらい髪型を変えていないので
「いつもの」と言えば、いつもと変わらないヘアスタイルに髪を整えてもらえます。
それがいつまでも当たり前に続くような気が、漠然としていたけれど
そうではない…
施術が終わって椅子を後ろに回され、渡された手鏡を覗き込んで
後頭部の仕上がりを見ながら
「ああ、いい感じです」
と答えるのも、あと何年でしょうか。
だけど、札幌に住んでいる限り、この店がある限りは
「いつものようにお願いします」
と声を掛け、いつもの髪型にしてもらう生活を続けたいと思っています。
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