緊急事態宣言を控えて、入院している患者さんの数が
ジワジワと減っていきます。
入院しなければならない人も当然いるので、ゼロにはならないけれど
私が担当している階では、埋まっているベッドは6割くらいの印象です。
今月から土曜日はS木さんは休みで、T中さんとY崎さんがそれぞれ残業して
S木さんの仕事をすることになりました。
私は猫の世話の件もあり、残業を希望しなかったので無しです。
昨日も早めに出勤して、少しでも早く仕事を片付けて帰ろうと思っていたのですが…
仕事を終えて、道具庫で片付けをしていると、後ろから低めの声で
「お疲れ様で〜す、今ちょっといい?」
と声が掛かりました。
T中さんです。
ああ、これは長引きそうだと感じつつ、声が掛けられた方に向き直ると
T中さんは
「あのね、トイレのウォシュレットのノズルが黒ずんできてるから
ちゃんとやってくれると、ありがたいんだけど」
と言いました。
言われたトイレは元はT中さんが担当していたので、気になって
チェックしていたのでしょう。
ただ、黒ずみは経年劣化で、漂白でもしないと落ちません。
以前、S木さんには
「ハイターは患者さんに臭いで苦情が来るから禁止」
と言われています。
T中さんの意見と、こちらが教わってきた内容に、ところどころ
話が噛み合わない部分があります。
よくよく聞いてみると、それぞれの場所で使う洗剤の種類を、私は
流し台や洗面所=明るい青の洗剤
トイレ=暗い青の洗剤
人が触れる部分の消毒=イオン水
と教わっているのですが、T中さんの認識では
流し台や洗面所=明るい青の洗剤
トイレ=10倍に薄めた漂白剤推奨だが、他の人はイオン水を使っている
人が触れる部分の消毒=無し
となっていました。
トイレ掃除に漂白剤を使うのは、臭いはともかくキレイにはなるので
まだしも、ドアの取っ手や便座の座る所を
イオン水で消毒してないのは不味い気がします。
そう言えば以前、T中さんが私が使うトイレ用の洗剤を見て
「えっ、その洗剤、濁り過ぎじゃないの?
そんなになる前に交換しないとダメだよ」
言われたことがあったけれど…今思えば、洗剤を間違えていたのでは…
T中さんは清掃業としてはベテランだけれど、今の職場に入ったのは
私の2ヶ月前で、そこまで差はありません。
彼女に話を聞いたり指導を受けたりすると、マニュアルをほとんど無視しているので
いつも対応に困るのです。
かと言って、私が意見するのは、雰囲気的に難しく…
とりあえず、他の洗剤を流し切ってから、ノズルにはちょっとだけ
ハイターを使って、漂白しておくしかなさそうです。
漂白する旨を伝えると、T中さんは納得して帰って行きました。
ここまでで、約15分。
休憩室での15分ならまだしも、患者さんや職員さんが行き交う廊下での
15分はなかなか厳しい…
ほんの4、5人の小世帯の職場なのに、人間関係とは難しいものです。