いずれは地元に戻る決意をしたものの、それに伴う出費は半端ではありません。
近所に引っ越すだけならまだしも…
遠方で部屋を探し、職を決めるのは、60代になったら難航するのが目に見えています。
年金もそれだけで生きていける金額ではありません。
その時のために蓄えがもっとあったら…
この年齢になるまで、ほぼずっと働いてきたのに、なぜ手元にお金が残っていないのだろう。
あの頃のお金が今、手元にあれば…
あの時にああしていれば、こうしていれば…
そんな風に思ってしまうことも多々ありました。
でもそれは死んだ子の歳を数えるようなもので、虚しくなるだけです。
過去に思い切ることができなかった、流された、非情になれなかった、それだけのこと。
いくら計算して、それが結構な金額になったとしても、絶対に戻ってこないお金ですから…
失ったものの大きさに後悔するばかりになってしまいます。
その場でする後悔は役に立ちますが、引きずる後悔は足手まといになるだけです。
それはここに至るまでの授業料だと思うしかありません。
私の場合、ちょっと勉強しすぎたかもしれませんが…
今からでも自分の力で生きていけるように、心を強く持つしかないのです。