披露宴の途中、御手洗いに行きたくなって席を立った時のこと。
用を足して戻ろうとしたところ、上の弟が廊下に出ていて
「ちょ、ちょ、ちょ」と手招きをしていました。
いつも応援いただきましてありがとうございます
「いくらなんでもアレだと思うで、これ…」
弟の手には事務用の封筒が握られていました。
封筒は薄く、うっすら紙幣らしき物が透けて見えます。
「交通費、少ないとは思うけど、皆がおると、あんまり自由に出来んもんで…」
「えっ、いいの?大丈夫?」
思わずそう尋ねると、弟は
「ポケットマネーだで大丈夫だと思うわ。
いいで、受け取って。
すぐ席に戻らなあかんもんで」
弟は封筒を私に握らせると、足早に会場へと去っていきます。
私は一瞬迷ったものの、弟の背中に「ありがとう」と声を掛け
封筒をバッグにしまって、そそくさと披露宴会場に戻りました。
式が終わり、私服に着替えてから、改めて封筒の中を見てみると
一万円札が3枚入っていました。
交通費としては片道分ほどにあたります。
それでも上の弟が個人的に都合をつけてくれたものなので
ありがたいと思いました。
婿入り先はもう両親とも亡くなっている私や下の弟に対して
しばしばマウンティングっぽいことをしてくるので
上の弟としても、納得がいかない部分があったのかもしれません。
*『毎日が発見ネット』様の体験記コーナーで連載中。
第1土曜日の夜8時台に更新予定です。
最新版は4月5日に更新されました。

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