もしも若い頃に家を出ないで、ずっと地元にいたら…
当時は絶対にあり得ない選択だったので、ほとんど考えたことがありませんでした。
今改めて想像しても、あまりいい想像ができなかったりします。
いつも応援いただきましてありがとうございます
それまで奨学金を借りて進学するつもりだったのが、親がいきなり
「家に金を入れるために働け」
になってしまい、高校の就活はとっくに終わってる時期に途方に暮れたのを思い出します。
結局適当に市内の中小企業に潜り込んだのですが、一日8時間労働週休1日で、日給4000円でした。
それでも当時だと中の下から下の上くらいの条件だったでしょうか。
その後は普通に日々をやり過ごしていましたが、3LDKに子ども3人だとどうしても個室が足りません。
2階にいると、1階から下の弟が
「自分も部屋が欲しい」
とごねるのを、母親が
「お姉ちゃんはそのうち結婚して家を出るから」
となだめているのが聞こえてきます。
(えっ!?まだそんなの影も形も無い、付き合っている人も居ないのに)
そう思っていたら21~22歳になる頃には見合い話が持ち込まれるようになりました。
もう30年くらい前の話ですが、当時でも早いほうです。
このまま地元にいると、好きでもない仕事をして、好きでもない人と家庭を持たされて
ときどき親元に顔を出して、好きなように使われる人生しかありません。
うちの親は私に対して、愛情がゼロではないとは思うのですが
「子どもは家庭を運営する上の1つのパーツ」で
自由に動かせて当然といった感覚がありました。
だから私のみならず、上の弟も長男なのに自ら養子に出たりしてしまったのですが…
なけなしの貯金を持って家を出て、楽しいことも辛いこともいろいろあって
そこで知り合った前の夫と一緒に札幌に来て、結局失敗したなあとは思うけれど
人に言われて仕方なく選んだ生き方ではなく、ある種の諦めはついているし納得もしているのです。
*『毎日が発見ネット』様の体験記コーナーで連載中。
第1土曜日の夜8時台に更新予定です。
最新版は5月3日に更新されました。

最後まで読んで下さって、ありがとうございました。