「あの人はタヌキだから」

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今日の仕事を終え、道具を一揃い持って職員専用の流し台がある場所に行くと

T中さんもすぐ後に入ってきました。

 

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シンクは1人分しかないので

 

「私、下の階に行ってきますね」

 

と言って出て行こうとすると、T中さんが

 

「いいよ、いいよ、そこで洗って。

あたしはそこの洗濯パンで洗うから」

 

と言い、流し台の横にある、洗濯機を置いていない洗濯パンに

これから洗う道具を広げました。

 

洗濯パンで道具を洗うのは許可されていますが、しゃがまなければならず

仕事で疲れ切った後だと、使いたがる人はあまりいません。

 

後輩の私がシンクを使うのはどうかと思ったけれど…

T中さんがサッサと洗濯パンで雑巾やモップの先を洗い始めたので、そのまま

シンクで洗い物を始めました。

 

2つ分のザーザーいう水音の中、右下からT中さんの声が聞こえてきました。

 

「あのさ、S木さんには気を付けないとダメだよ。

あの人、タヌキだから」

 

どう返していいのか迷っていると、T中さんは続けて

 

「あの人、自分が年末年始にほとんど毎日出勤しないといけないから

ちょっと代わって欲しいって言うんだ。

 

ちょっとならいいかと思って承知したら、全部丸ごと私がやるように

会社に言ってたのさ。

 

でさ、私だって休みたいから抗議してさ、2日くらい休みもらったけど。

 

あの人はほんとタヌキだから、こっちが言ったことをいいように解釈してくるから。

気を付けないとダメだよ」

 

私は「はあ」とか「うーん」とか「そうなんですか…」などと

合いの手を入れながら話を聞いていました。

 

前に私にもS木さんから電話で、年末年始の出勤日の変更があったけれど

裏でこういうことがあったんだなと思いつつ…

 

確かにS木さんは人の言質を取るのが上手というか、自分のペースに巻き込むのが

上手い人なのは分かります。

 

しかしT中さんはT中さんでいろいろ気難しい所のある人だし…

一方だけの意見だけで判断してしまうのも、また危ないような気がします。

 

私もこの職場に移ってまだそれほど経っておらず、何が本当かなんて

よく分かっていないのです。

 

全員50代以上、平均年齢60歳くらいの職場ともなると、癖のある人も多くなります。

仕事の人間関係は本当に難しいものだと、つくづく実感するこの頃です。

 

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最後まで読んで下さって、ありがとうございました

 

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