昨日、課長さんが通院のため欠勤しました。
代わりに私が出勤したので、普段は火曜休みだけれど、今日が代休に。
昼ご飯を食べながら、窓の外に広がる青空をゆっくり眺めています。
昨日、現場の作業を終えて休憩室に戻ると
「お疲れ~、火曜日の仕事はどうだった?」
と声がかかりました。
見れば、例によってS木さんが守衛さんの椅子に座って、缶コーヒーを飲んでいます。
「そういえば、くるさんて、そろそろ有休付くんじゃないの?
前の現場入ったの、いつ?」
「えっと、5月の下旬です」
記憶を掘り返して、そう答えると、S木さんは声を裏返して言いました。
「ああやだ!
11月に付いてるっしょ、課長から話無かった?
あの人、言わないと本当に何もしないから」
そう言えばマンションの分を入れれば、半年以上経っています。
途中で現場が替わったので、すっかり忘れていましたが
母体は同じ管理会社なのです。
「じゃあ11月から年10日で有休付いてるから忘れないでよ。
2年経つと消えるから、取りこぼさないようにね」
といった後、S木さんは何か一旦考えた後、こう続けました。
「あれだよ?
もし休む用事が無かったら、祝日に有休取ったことにして、日給もらえばいいよ。
T中さんはそうしてるし、Y崎さんも前そうしてたし、私はそっちを勧めるかな。
課長は通院してるから普通に有休取ってるけどね」
私は(そういうやり方もあるのか…)と感心しました。
それだと実際には休めないけれど、有休分のお金はもらえます。
でもそれで全部消化してしまうと、いざ休みたい用事ができた時に困りそうなので
「それもいいですけど、今は保留します。
ちょっと考えたいです」
と返事をしました。
S木さんは椅子の背もたれにグッともたれて、少し残念そうに
「本当、じゃあ、いつでも祝日に使うときは言ってね?
すぐ会社に言うから」
と言いながらカップのコーヒーを飲みました。
その後、家に帰ってから考えてみると、有休を祝日に使うと
普通に有休を使って休むのと違って、私が休んだ穴を他の人に割り振る必要が無く
他の人のシフトにも影響が出ないので、上司としても楽なのです。
確かにそれなら積極的にお勧めするのも当然だなと思うけれど
独り暮らしで、いつ何が起こるか分かりません。
有休の使い道はしばらくの間、保留にすることにしました。