仕事を終えて自宅に辿り着くと、即座に横になります。
身体を横たえていると、持っていた全ての荷物を下ろしたような感じ。
それでも疲労は掛け布団のように、全身を覆ってくるのです。
清掃の仕事の掛け持ちは、まだまだ続きます。
体力さえ、もっとあれば…
そう思わない日はありません。
病院の方では、前日、先輩同士が揉めたので、どうなるか心配したけれど…
でも昨日は私が知る範囲では、S木さんとT中さんが顔を合わせることがなかったので
ホッとしました。
病院の方は仕事を早く終えたら、そのまま帰宅していいことになっています。
掃除の仕事歴が長い2人は、どちらかがピッチを上げて早く仕事を終えたのかも。
私はまだまだピッチを上げる前に仕事の手順を覚える段階なので
メモを見てばかりだし、既定の時間をはみ出してばかり。
早めの帰宅など、到底望めないのです。
そんな中、疲れが溜まっていたせいか、全身のあちこちにガタが出始めました。
手首を特定の方向に回すと痛んだり、腰に違和感があったり…
握力がやたらと低くなって、雑巾も思うように絞れなくなってきています。
雑巾絞りはマンションの方だとそれほどないけれど、病院の方ではかなり多くなります。
しかも、水分が残らないように固く絞る工程が多いのです。
他の作業も手が痛んでいると遅くなります。
同じ清掃会社の人がみんな帰った中、全ての道具を洗っていると
最後の大物…モップの先2本が残りました。
ラスボスです。
モップの毛の束も、2つの房に分けて、雑巾のようにひねって絞ります。
それがまた上手く絞れず、何度も何度もねじるのですが、この辺りまで来ると
握力どころか腕全体に力が入らず、まるでやる気がないような動作になります。
これなら先輩方の視線が無い分、一人残ったのは良かったしれないと思いつつ
こんな仕事に慣れる日が本当に来るのか、疑問で仕方が無いのです。