雨も風も強かった昨日。
傘を飛ばされないように押さえつけながら仕事から帰りました。
このところまた気温が下がってきて、エアコンは点けっぱなし。
それでも、もう5月です。
29日は祝日用の業務の研修日でした。
祝日は本来、清掃のパートは1人だけが出勤し、祝日専門の仕事をすることになっています。
でも普段は月に1~2回しか祝日がないので、なかなか研修が進まなかったのですが
このゴールデンウィークで、研修を終了する予定です。
しかしこの日の研修の付き添いをしてくれるのは、前日私がS木さんに残業を
代わってもらったのを知り、「贔屓だ!」と猛然と怒り出したT中さんです。
朝6時25分頃、重い足取りで職場に着くと、T中さんが先に来ていました。
「おはよう、着替えたらすぐ行くからね」
T中さんはほぼ無表情でそう言うと、いじっていたスマホをポケットにしまいました。
仕事中はマニュアルを持って来ていますが、T中さんのやり方とはかなり違っています。
「何階でゴミを回収する」とか「◯時に風呂にお湯を入れる」とか
大まかな流れは一応違ってはいないのですが…
同じ○階でも回る順路が全然違っていたり
回収しなければいけないゴミ箱の数が違っていたり
掃除しなければいけない場所が違っていたりします。
結果が同じなら途中の方法はそれぞれのやり方でかまわない、というのが会社の方針ですが
多分、結果は違っているでしょう。
よくこれでT中さんの時は研修でOKが出たものだと不思議に思ったものですが
いろいろT中さんの人柄が分かるにつれ、なんとなく納得しました。
『触らぬ神に祟りなし』です。
この日も出来るだけT中さんに合わせるようにしていましたが
ときどきS木さんに教えてもらったやり方が出てしまうと
「そんな風に教えたっけ?」
と低い声で小さく言われ、胃がギュッとなったりしました。
しかし一番抵抗があるのは、使用済みの注射器などが入ったゴミの回収の仕方です。
S木さんには
「ゴミ袋をゴミ箱から出して回収袋に中のゴミをあけること。
直接ゴミ袋に手を入れたら絶対ダメだよ」
と教わっています。
しかしT中さんは
「ゴミがちょっとなら手を突っ込んで、中のゴミを回収袋に入れて」
というのです。
いくら使い捨ての手袋をしていても、使用済みの注射器等は一応感染系のゴミとして
直接触らないようにと最初に教わっているし、自分としても触らない方が無難だと思います。
それを前回の研修でチラッと言ったところ、とても不機嫌になったので
今回は黙って、袋をゴミ箱から出して、回収袋に中身をあけると…
同時に、横から
「はあああああーーーー」
と大きな溜息が聞こえてきました。
仕事が全部終わった後、T中さんは休憩室で
「あのね、やっぱりまだやってることに不安があるから、あと1回くらい
研修やった方がいいと思うわ。
次はS木さんに付いてもらって。
私もいい加減、祝日に休みが欲しいから。」
と言って、着替え始めました。
「すみません、今日はありがとうございました」
ほとんど会話も交わさないまま、それだけ言って、上着を着て帰ってきたのですが…
正直なところ、かなりきつい一日でしたが、救いもありました。
次の研修の同行者がS木さんなら、やり方がマニュアルに忠実なので
かなりやりやすくなります。
上手くいけば次回で研修を修了できるかもしれません。
それに希望を繋ぎたいと思っています。