まだ前夜の雪が残る昨日の朝。
ゴミ捨てを終えて、M村さんと休憩室で休んでいたところ
いつもは金曜日にマンションに巡回に来る社員さんが、水曜日なのに来ていました。
病院の清掃に行かされるようになってから、社員の人が来ると
つい緊張するというか、ちょっと警戒してしまいます。
挨拶だけして持ち場に着こうとしたところ、その場にいた管理人さんのK山さんが
「ああ、くるさん、ちょっと待って。
会社の方から大事な話があるらしいから」
と言って引き止めてきました。
この時点で何だか嫌な予感しかしないのですが…
社員の人が私に向かって
「配置転換の件で、お話をさせていただきます」
と言われ
(とうとうこの時が来たか…)
と思いました。
そのまま休憩室に戻って、K山さんと社員さんの向かい側の椅子に座り、話を聞くことに。
「どうしても某病院に人手が集まらないので、くるさんにはそちらの方に
回っていただくことに決まりました。
つきましては、勤務時間なども変更になりますので、その他条件等も説明します」
勤務時間は朝5時半から10時半の5時間。
時給は960円。
休日は日曜日+計平日1日。ただし平日は忙しい時には出勤。
今までやって来た午後の3時間は、月に数回出勤。
その場合、昼は自宅に帰っても良い。
説明はこんな感じでした。
朝、ずいぶん早くないでしょうか…
時給はそれなりに上がりますが、出勤時間の早さを考えると
特別高いというわけでもない気がします。
出来れば断りたいけれど、『辞令』です。
断るなら辞めるしかない状況なのだと思われます。
でも、動物病院の通院を抱えるこの時期に仕事を失って
社会保険加入可の仕事を探し、新たに転職活動をする気力はありません。
退路は塞がれているのです。
「わかりました。よろしくお願いします」
そう答えましたが、その時自分がマスクの下でどんな表情をしていたのか
自分でもわかりませんでした。