置時計の秒針の音が、小さく響く部屋。
しばらく寝ては目を覚ましています。
何故早く腫瘍に気付かなかったのか。
日にちが経ってもそればかりです。
仕事から帰ると、床に白い紙屑のようなものが散乱していました。
手に取ると、接着剤が付いている面があり、ペタペタしています。
猫の服の中の、傷口に当てているシートの切れ端でした。
傷口を舐めないように着せている防護服を、常に舐めたり引っ張ったりしていたけれど…
服自体は脱げなくても、身に着ける物はとことん排除したいのでしょう。
執念がものすごいです。
気持ちは分からなくもないです。
先日病院でとても暴れたため、服自体を交換することができませんでした。
傷口からの浸出液で汚れていたのにもかかわらず、です。
正直言って、服自体が異臭を放っています。
獣臭さに多少の排せつ物の臭いが混ざった感じ。
一緒の布団に寝ていて結構気になるので、猫自身はもっと気になるでしょう。
うちの猫は趣味が毛繕いと言っていいほど毛繕いが好きで、風呂に入れなくても
全く無臭といった状態でした。
それがこれでは、全身全霊で脱ごうとしても仕方がないのです。
でも、手術痕がくっつくまでは、脱がせるわけにもいきません。
縫い直しだけは絶対に避けなければ…
今はひたすら土曜日の再診を待っています。
土曜日で傷の縫い直しから2週間。
上手くいけば抜糸できるはず。
それさえ済めば、服と格闘する日も終わるでしょう。
防護服姿はこちらも見ていて痛々しいですし、早く解放してやりたいところです。